株主優待をクロス取引で取得

株主優待を実施する銘柄でよくあるのが、権利落ち日になった途端に株価が下がってしまうケース。

魅力的な株主優待を見つけて優待目的で株を買い、「好条件の株主優待をゲット!」と喜んだのも束の間、含み損を抱えて「買わなきゃよかった…」と後悔することも。

最近は株主優待に力を入れている企業も増えており、配当金と株主優待を合わせると利回りが30%を超える銘柄もあるほどですが、株主優待を取得した後の株価対策も考えておかねばなりません。

そこで権利取得後の株価対策としてクロス取引を使う方法があります。

クロス取引とは現物取引の買い注文と、信用取引を使った売り注文(空売り)を同時に出す取引方法。

この方法を使えば仮に株価が大きく値下がりしてしまっても、現物取引で出る損失を空売りの利益で相殺できます。

結果として手数料は掛かるものの、株価変動による収支は±0。
損失が発生しないことから「株主優待のタダ取り」と呼ばれています。

クロス取引の手順

1.権利付き最終日の取引き開始前(朝9時)までに注文を出す
現物買いと信用売りを同株数、寄り付きで成り行き注文しておく。
※ザラ場で成り行き注文を出すと、別々の値段で約定してしまうので注意

2.権利落ち日に現渡しで決済する
現物買いで買った株を、信用売りの返済に充てて決済。

クロス取引の手順

一般信用取引なら逆日歩の心配がない

クロス取引を使う際に注意したいのが制度信用取引で発生する日逆歩。

制度信用取引とは証券取引所が定めた規定に沿って行う信用取引で、通常は信用取引と言えばこの制度信用取引を指します。

制度信用取引では特定の銘柄の空売りが多くなり、証券会社から貸出す株が少なくなると逆日歩という費用が発生します。

簡単に言えば「貸出す株の在庫が少なくなりました。新たに株を調達するので費用は空売りしている皆さんで分担してください」
といった具合で、1株あたり○円、または○銭というように1日単位で発生します。

つまり投資家からすれば逆日歩は、できれば払いたくない余計な費用なのです。

この逆日歩の発生を回避できるのが一般信用取引を使う方法。

一般信用取引は制度信用取引とは異なり、証券会社が定めた規定に沿って行う信用取引で、一般信用取引は逆日歩が発生しないメリットがあります。

ただし、一般信用取引で空売りができる証券会社は一部の証券会社に限られています。